ネットワークビジネスのこと

雑記

15年ほど前だったか、声をきれいに出そうとボーカル教室に通っていた頃のこと。

基本的はプライベートレッスンだったけど、タマに一緒なった女性のことを思い出した。私より少し若い感じで、いつもカジュアルな格好してるのだが、持ち物が半端なく高級で、エルメスのカバンを色違いで持っていたり、サンダルはいつもフェラガモだったり、車はいかにもグレードが高そうなベンツだったり。積んであったゴルフ道具もとても高級そう。

ボーカル講師と話している内容も、ドバイの5つ星ホテルでセミナーがあったとか、ハワイの高級コンドミニアムで友達と騒いだとか、とんでもなく金持ちバナシで、明らかに普通のご家庭ではないな・・・と思っていた。自分でビジネスとしているのだと言っていた。

彼女の口癖は、「人に雇われて、ちまちま給料をもらって働くなんて、やってられないわ・・・」。

こういうこと言う人はたいてい怪しいビジネスをしている・・・と感じていたので、私は彼女のビジネスとやらのことは一切聞かずに、

「私は堅実派なので、安心、安定が大好きです!」とガードを張っていた。

プライベートレッスンの時に講師に彼女のことをさりげなく聞いてみた。

彼女はあのAmwayビジネスをやっていた。しかも相当な幹部らしい。講師も一度パーティに誘われたようだ。

すでに幹部級の彼女には働き者のネズミさんたちが沢山いるのか、無理な勧誘は無かったとのこと。講師も「私はこの音楽関係の仕事が好きなので。」ときっぱり言うと、その後の誘いはなくなったらしい。

昔はマルチ商法と言って、明らかに怪しい響きだったが、最近はネットワークビジネスと言うらしい。別の友人は「流通を起こす仕事なの」と言っていた。

流通は起こしているのかもしれないが、明らかに人間関係にはヒビが入るよな。

私がメニエルで発作を繰り返してた頃も、職場なんかで親切な人達が色んなサプリを勧めてくれた。ほとんどが、ネットワークビジネスのモノだったと思う。

キラーワードは「これでメニエルが治った人がいる」

何がどうなると、そんなことをが言えるのか。

そして「私よりもっと詳しい人がいるから紹介したい」。

私は何度その誘いを断っただろう。

そのサプリに少し興味があったのも事実だが、そんな百戦錬磨の人にかかれば、あっさり入会してしまうかもしれない。現に友人の勧めで買ってしまったものもあったから。

近寄らないのが一番。

でも、しんどいときはどうしても、藁にもすがりたいときがある。

宗教と同じだな。

少々性格がひねくれていたのと、人見知りのせいで助かった気がする。

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