中学受験案内では、偏差値高めの学校はどこも往々にして、「東大、京大に〇名合格しました」だの「国立の医学部に〇名合格しました」だのをウリにしているので、大多数の親はそこの中学に入ると、普通に有名国立大学に行けると勘違いする。
なかなかそううまくはいかない。
息子たちの中学には、確かに優秀な一定数の生徒がいた。懇談会に行くと、そんな優秀な生徒さんの話をされるのだが、自分の息子とその周りを見ていると、まるで違う学校に行ったようで、分校でもあるのかしら・・・といつも苦笑しながら聞いていた。それほど、入学後の過ごし方で6年後の進路が変わってくるのだ。
それでも、どこかの国立大学には行ってくれるだろうと思っていた。
甘かった。私の子どもがそんなストイックに勉強するはずもなかった。
私の期待値と彼らの考えは次第に離れていった・・・
私立中学に入ったからには、学習塾はもう必要ない。そう思ってた。学校もそう言った。 でも、違った。デキル子は早速、鉄緑会へ。なんだそれ?
あと不思議だったのは、中学でも塾からのママ友さん達がいて、群れていた。
懇談会でも席を近くに取り合って、仲良しママ友たちが楽しそう。
一緒の小学校から行った顔見知りのママに「こちら〇〇さん、塾が一緒だったの」と紹介されたりもして、一応挨拶程度はするけれど、顔も名前も覚えられない。
彼女たちの生態を観察していると、まず、体育館での懇談会では、まわりをキョロキョロして、知り合いを探す。そして、席を取っといてあげて、招き合う。
私は前しか見てないから、となりに多少知っている人が居ても気づかない。私を見つけてくれたママが席に招いてくれたことがある。ちょっと嬉しかったりするのだが、ちょっと疲れる。やっと小学校のしがらみから解放されたのだ、私はひとりでいい。
そうはいっても、和気あいあいに盛り上がるママ友さんが少し羨ましくもあった。みんないい人そうだから、輪に入るのはそう難しくなさそうだったけれど、できなかった。慣れないことはできなかった。帰り道、お茶に誘われても時間、無かったし。
懇談会が終わるとやっぱりさっさと帰った。
面白いもので、長男の仲の良かった友達のママはみんな私みたいなタイプだったらしく、それこそ、学校でほとんど会わなかった。
教室の席順で顔が分かって、少しお話したこともあった。みんな感じのよい人達だったが、空気感が私と一緒で、やっぱりみんな一人でさっさと帰る人たちだった、ように思えた。
なるほど、母親の感じが似ている子は引き合うものがあるんだな。と息子の友達関係を見て思ったのでした。
それで、中高一貫校には、それぞれの教育方針とか、学校の雰囲気とかがあって、受験校を決める時に親は迷ってしまうんだけど、もちろん偏差値もあるし。
いくら評判がよくて、有名大学への進学率が高くても、結局は、入学後の人間関係による。のだ。
6年間続く人間関係。どんな友達ができるか、どんな担任にあたるか。相性のいい担任かどうかなんて、運。これは私立校に限ったことではないが、「運」だ。
一方で友達については、同じ波長同士が引き合うようで、息子たちを見ていると、6年間培った友人関係は、進学先に関係なく、卒業後もつながり続けるようだ。要するに、いい友人関係が結べれば、どんな学校でも「いい学校だった」となるようだ。
親としては、いい大学に行ってくれたら「いい学校だった」となるんだけれど、なかなかそううまくはいかなかった・・・
でも、息子たちが「選んでよかった。しんどかったけど、楽しかった。いい学校だった」と思ってくれているのなら、中学受験はきっと成功だったんだと思う。
6年間の学費×2名でコスパが悪かった(*´Д`)・・・なんて思っちゃいけない。思っちゃいけないんだよぉ~
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