私くらいの年代の小学生は、土曜の昼といえば「吉本新喜劇」をテレビで見るのが定番だった。と思う・・・
私も大好きで、当時土曜日は学校が半ドンで、家に帰って、昼ご飯を食べながら吉本新喜劇を見るのだ。確か12時頃から始まって、その後、14時ころから松竹新喜劇で、夕方16時頃からまた吉本系の番組があった。日曜日はまた、12時頃から何やらお笑い番組が始まる。土日のテレビはパラダイス!
大阪の子ども達が今でもお笑いセンスがある(私感)のは、その遺伝子が引き継がれたものだろう。
劇場に行くことはなかったが、新喜劇オタクだった私は当時の役者さんには詳しい。
土曜のお昼にあのテーマソングが流れて、当日の座長名が表示される。(以下敬称略)「花木京」と「岡八郎」の名前があると大喜び。大好きだったのだ。「木村進」との絡みも大好き。
当時のマドンナは「中山美保」
アイドルのミポリン、「中山美穂」がデビューした時は、美保ねえさんと同姓同名やん!と思ったくらい。私の中での「なかやまみほ」は美保ねえさんが先だ。
職場の新人で「ふじさとみ」さんがいた時は、「え~あのブサイク役の藤里美と同姓同名やん!なんで、親は「さとみ」てつけたんやろ」なんて、ひとり盛り上がっていた。
上品な職場で吉本を語れる人はいなかった。
「今度転勤してきた〇〇さんは、芸人さんの△△に似てるよね!」なんて後輩に言っても、???・・・
「なんで例えがいつも芸人なんですか?」と聞かれる。
イケメン俳優に似てるヤツがこの職場にいるわけないやろ!とひとり思う。。。
「せん・ばたろう」も面白かった。当時男前枠。
みんな逝ってしまった・・・。最近亡くなった「チャーリー浜」が当初「浜ゆうじ」と名乗っていたのも知っている。急に番組に出なくなる役者さんがいると「あの人は借金で蒸発したらしいで」なんて、誰かが教えてくれた。
高校生になると、もう新喜劇を見なくなったな。他にお笑い番組が増えてきたからかもしれない。
私はドリフにはあまりハマらなかった。「ひょうきん族」とか「夢で会いましょう」派。あ、でも「志村けん」の最近のコントは面白かったな。「耳の遠い神様」とか江本明との芸者コントが最高。まだまだ笑わせて欲しかったのになあ・・・
やっぱり大阪の笑いが好きだった。
漫才、コント、上方落語・・・。
時は流れても、今でもお笑いネタ番組が大好き。
何時間でも語れるぞ。
― 余談ですが、夫は松竹新喜劇派。藤山寛美が大好きで、今でも寛美大全集ビデオを大切にしている。私とは少しテイストが違う・・・
最近になって、吉本は全国区になった。職場でも「面白いことを言う人」を「吉本みたいな人」と上司が言う。
私は思う。吉本をナメてもらっちゃ困る。あの程度で吉本みたい、と言うなよな。そもそも面白くないぞ。笑えんぞ。
こんな、お笑い愛に満ちた私を受け止めてくれる人が、職場にも少数いた。
奈良出身の先輩が中心なのですが、この方はご自身でお笑いスクールにも通われて、落語家としてセミプロで活躍されています。
定年を待たずに転職されてしまいましたが、現役の頃から、「今年のM1ネタはどうだったか」とか「新喜劇のたつじいがホンマに三途の川渡ってしもた・・・」などなど、メールでやり取りをしておりました。今もラインでつながっております。
この方が言っておりました。
「最近の芸人面白ろない、とか言うけど、老若男女、見ず知らずの人を3分で笑かすのは、ホンマに難しいんやで。テレビに出れるっちゅうんは、それなりに努力したおもろいヤツなんやで」
それを聞いてから、私も安易な芸人批判はやめております。
何故こんな、とりとめのない話を書こうと思ったかというと、「あなたが本当に好きなことはなんですか」という自己啓発本の問いかけに、悩んだあげく、たどり着いたのが「お笑い」だったから。
「色彩に関する勉強」「絵を描く」「無駄遣いショッピング」「読書」「美術館めぐり」「音楽鑑賞」「ブログを書く」「妄想」・・・好きかなあと思うことを考えてみたが、夢中になって、何時間でもやっていられるか、というと、どれも無理なのだ。
でも「お笑い」に関しては何時間でも聴いていられるし、見ていられる。考えていられる。これかも!と思い至ったのです。
で、同時に残念な気持ち。
だからどうだ・・・なのです。まさかこれを仕事にはできないし、なんのきっかけにもできないから。「本当に好きなことは、あなたの強みになります!」って言われてもねぇ・・・。
「強み」ってなんの?・・・(-_-;)
ただ、「好きなことが見つかってよかったですね」の話でした。
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