いつものようにYouTubeを半分寝ながら聞いていると、小林正観さんの講話が流れてきた。
曰く、「子どもと向き合ってはいけません。向き合うということは行く手の邪魔をすることになります。親は自分の楽しいと思うことを、自分のことだけ考えて子どもに背を向けるのがよろしい。子どもは楽しそうな親の背中を追いかけていきます・・・」
これは劇薬のような気もするが、似たことを色彩学校の末永さんも言ってた。
前にも紹介したかもしれない言葉「幸せな子どもは幸せな親を見て育つ」
子育てのゴールなどはなく、何かと心配し続けるのが親というものだろうが、一応の節目は、子どもが社会の一員として、自立した時だろう、と思う。
自前で食べていけるようになった時。
だとすると、職業選択というのは最後の試練なのかもしれない。
子ども達は「自分のやりたい事を探して」、「夢に向かって」とか、理想はあっても、それは何?というところで、考える。躓く。
次男が就活で苦戦していた。親から見ると超普通の大学生なので、就活もさほど心配はしていなかった。
けれど、4年生の6月になっても内定はひとつももらえない。
常に最終面接で落ちる。ESや2次、3次面談まではサクサク進む。これが、どっか決るだろう、と油断していた理由でもあって、けど、最終的に選ばれないのだ。
そんな名だたる企業を狙っていたわけじゃない。私が知らない名前ばっかにエントリーしていた。長男の時の反省もあって、私は彼の選択に一切口を出していない。デジタル広告分野に絞っていたらしく、大手から、ベンチャーまで、活動していたようだが、何故か最終で落ちる、を繰り返し、とうとう持ち駒がなくなって、就活エージェントに登録したらしい。
驚いたことに、彼は大学の就職課はおろか、就活エージェントの活用もせず、自前の就活をしていたようだ。このあたりは私も早い段階から、口を酸っぱくして、おススメしていたのだが、何せ人の話しを聞かないヤツで、「行けると思ってたんだか・・・」と5月になって急に焦り始めた。
親も焦る。まさか就職浪人!? 留年か、必死で院試験を狙うか、既卒で資格浪人となるか、、、等々、あの2か月、私は心配でたまらなかった。
お祈りメールを受け続ける、息子のメンタルも心配だった。
長男の時とおんなじ。
長男も結局行きたいところは全落ちだったが、5月にはひとつ内定をゲットしていた。
私は一応キャリアコンサルタントなのだ。
ただ、企業が就活生のどの部分を見ているのか、なにが足りないのか、さっぱりわからない。最初こそ「相性だから」、とか「縁だから」、とか軽く言ってたけど、本気で、彼と希望業界は完全なミスマッチ、息子は見る方向が少し違ってっるのかもしれない、と思うようになった。勝手なイメージだが、その手の業界はイケイケのパリピ感覚の人間が行く気がして、社交性はあるものの、マイペースでどこか陰キャの息子は、どうなのかな・・・と。
彼も業界にそんな情熱があるわけでもなく、ただ、IT関係で成長分野で、スキルも磨けるだろうし、とかを考えていたようだ。
商社、メーカー興味なし、金融、あり得ない、営業はあんまりやりたくない・・・という消去法だったらしい。
本当はエンタメ・ゲーム業界に行きたかったらしいが、早期選考で脱落し、それなら、転職して、希望業種につきたいから、と色々考慮の末、デジタル広告分野に狙いを絞ったらしい・・・
就活エージェントに紹介してもらった、ベンチャー企業でも複数ダメで。
どうやら、適性や、性格判断ではじかれてるらしかったので、嘘でも「社会貢献したいです」「業界愛」感を出せ!とアドバイスはしたが、「嘘はつけない。とにかく、自分が自分らしく成長できるところ」は外せないとのこと。
だったらそこは、アンタらしくない業界なのよ!
その後、就活エージェント指導のもと、広告業界には囚われず、それでもIT関係ばかりにエントリーを続けた結果、最初に内定をくれた会社はSE採用だった。とてもよさそうな優良企業だった。なんせ初めて息子に〇を出してくれた会社!。その後、内定を頂けた会社は、意外にも大手のシステムの評価検証職という枠だった。
ほら、やっぱり、地道にコツコツなところが合ってた。
ハラハラ、ヒヤヒヤ、吐きそうな思いをした就活だったが、彼らしいところに落ち着いて、ご縁とか相性とかってやっぱりあるよな、と実感した。長男の時も思ったが、やっぱりどこかで、目に見えないものが働いていて、「あなたの行く道はこっちだよ」と教えてくれている気がする。その道に自分が気づくまで、アタマを打ち続けて、失敗耐性を磨くことになっているのだ。きっと。諦めなければ道はいくらでも開ける。
・・・と、後になっては思うのだけれど、当時は心配で心配で、こちらのメンタルもやられそうだった。
そして、YouTubeで出会ってしまった、日本メンタルヘルス協会の門をたたいた。心理カウンセラーの衛藤信之先生はものすごく楽しい講義をしてくださって、都度、心のツボにはまる。刺さる。けど、すぐ忘れる・・・ザル頭。
これからは、ゆっくり言葉を味わう時間をもっと作っていこう・・・。
過去の囚われや未来への不安から解放されて、今を生きよう・・・
と、瞬間思う。今までだって、野口嘉則さんの言葉とか、心の土台とか軸とか、色んな言葉が心に響いてきた。
なのに、今度は、次男が無事大学を卒業できるのか。という心配。
その先には、就職した職場環境や人間関係は大丈夫か。という心配。
まだまだ心配事は続く。私に子育てのゴールなんて一生来ないんじゃないか。
俯瞰して苦笑。
未来への不安、心配性の根は深く、ちょっとやそっとじゃ書き換えられないみたいだ。
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