子どものアトリエ・アートランドにて②

色彩心理のこと

7月にスタッフとして入らせてもらったのは、小学校低学年クラス2クラスと高学年クラス。

高学年ともなると、材料のありかを聞かれたり、「手伝って!」とはいわれるが、総じて自由におしゃべりしながら、皆自主製作に各々励む。

「ウチのママはアタマが硬いから、スマホ持たせてくれないの」

「うちもだよ。」なんて、親のグチや、先生のグチと言い合ったりして、楽しそう。

「夏休み、せっかくおばあちゃんちに行こうとおもったのに、パパがサマーキャンプ勝手に申し込んじゃって・・・アメリカへ1か月も行くことになってしまった~」

「私も!私はスイスなの。学校の宿題ができないよ~」

え?君たち小学生だよね・・・と思いながら詳しく聞いていると、

どうやら彼らは小学校から私立で、そのまま大学までストレートに行ける学校に通っているらしい。

東京なので、そんな名門が沢山あるから、それぞれ学校は違っていたようだが、

いきなり面食らってしまった。

話しに入ってこなかった女の子にスタッフが話しかける。

「○○ちゃんはインターだったよね。夏休みは?」

おお、こちらはインターナショナルスクールか・・・

「私は夏休みはいつもイギリス。」

ああ、そうなのね。

場所がらなのか、みんなかなりの上層階級・・・

そういえば、その前の低学年クラスでも、小学校は私立だと言ってたな。

親の思いとしては、お受験を免除した分、英語を学んで国際人になりなさ~い!!というところか。

彼らにとっては長い夏休みに海外にサマーキャンプに行くのはあたりまえだと思っている。まわりの友達も、どの国を選ぶかで、親ともめている話しで盛り上がっていた。

ああこの格差社会。

彼らは社会に出て初めて、自分達がかなり恵まれた環境にいたことを知るんだろうな。

最近ニュースになった、

母親に難病にさせられ、食事を抜かれ、学校にも行けず、共済金のために入退院をさせられた女の子のことなんて、想像もできないんだろうな。

親ガチャってやつをリアルに感じた。

そんな、傍目から見たら、思い切り恵まれている子ども達にも、一応に色んな悩みがあって、不満を感じていて、アトリエは自由に吐き出す場のように思えて、どんな子どもにも、家とも学校とも違う「居場所」って大事だなと思ったのでした。

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