シニア短期留学①

雑記

私は50才の時に初めてイギリスでホームステイを体験した。

ずっとずっとやってみたかったから。

息子たちは高校生の夏休みにそれぞれオーストラリアとニュージーランドで短期ホームステイを経験させた。日本が大好きな息子たちにとっては、いい迷惑だったようだが、ここでまた、「自分ができなかったことを息子を使って満たそうとする病」が発病したのだ。

でも、50才の節目を迎えて、私も未だ間に合うんじゃないか?と思い直し、自分でも挑戦することにしたのだ。英会話ができたわけじゃないけど、一応、英文科だったので、何とかなるはず。

当時は、国際語である英語をこのまま一生理解できないまま死ぬのは嫌だな・・・なんて漠然と思ってたから、結構勉強もしていて、というか、なんか英語に対してモヤモヤ感があって、次男が中学生の頃に一緒に公文の大人英語なんかやったり、ベルリッツも行ったり行かなかったり、かと思ったら、スピードラーニングに手を出す・・・を定期的に繰り返してたから。

職場でもちょうど節目で2週間の休暇ももらえるし、9月のシルバーウィークと連続させれば、それなりの期間が確保できる!

・・・ということで、シニア短期留学を思い立った。長年のダラダラ英会話との向き合い方に片を付けたかった。これで満足したら、英語にお金をかけるのをきっぱりと止めようと。

 用心深い私は準備に1年をかけた。まず、信頼できるエージェントを探すところから始めた。大手といわれるところを3社くらい選んで窓口で相談。

学生の頃と反対で、小金はあるが時間がない。

そして、わがままに年をとっているので、譲れないポイントをいくつか絞り込んだ。

  • 環境的に落ち着いていて、語学学校の生徒の年齢層が比較的高いところ。(だたし、明らかにジジババ専用の学校は嫌。)
  • ホストファミリーは同年代で、小さい子どもがいないところ。
  • 個室確保で出来れば専用バストイレがあること。
  • 学校とステイ先は徒歩圏であること
  • ものすごい田舎ではなく、ほどよく買い物ができるところ。
  • できればトランジットは避けたい(直行便があるところ)
  • 空港からステイ先までは送迎を手配できること。

最終的にiSS国際交流センターというエージェントでお世話になることにした。

 行先は、留学フェアで実際にお話しして、感じのよかった校長先生のいる語学学校にした。質問事項を英訳したメモを握りしめて、つたない英語の私に一生懸命に答えてくれたから。

イギリスのデボン州の州都 エクセターというところにある「EXETER ACADEMY」という語学学校に決めた。

 小さな語学学校だったけれど、校長の人柄もあってか、地元での評判もすこぶるよかったし、生徒はほとんど自国で仕事を持つ社会人だった。

 アムステルダムでのトランジットはあったが、ステイ先最寄りのブリストル空港までは、タクシーを手配してもらった。

ホストファミリ―も私にとっては大当たりだった。

同年代のイギリス人ご夫婦で、独立した息子と娘が一人づつ、仕事で、めったに帰ってこない息子が一人。小型犬が1匹。

小さなお家だったが、比較的高級住宅街にあって、お家にバスルームが2つあったので、一つをほぼ専用で使っていいとのことだった。もちろん完璧な個室もあったし、Wi-Fiも有難かった。

学校までは徒歩15分。州都なので、程よく都会で、地元のデパートのあるショッピング街までは徒歩25分くらい。エクセター大学が近くにあって、治安もよく、夜一人で歩いても、問題ないとのことだったし、希望どおりの環境だった。

 学校のクラス分けをみると、上級クラスはほぼ欧州圏の生徒で、きれいな英語は話せなくても、スペインなまりの英語だとか、ポルトガルなまりとか、そんな感じではあるが、会話にはあまり苦労なさそうだった。

で、私はもちろん、いちばん下のクラス。日本人、韓国人、台湾人、イスラエル人とオマーン人だった。

皆、会話は何とかできていたようだった。

ただ、グラマーの授業での彼らの理解力は壊滅的だった。

同じクラスの日本人、薬剤師のマサコちゃんと、いつもクラスメートの「意味不明の回答」に四苦八苦した。

私達が中学の時にあんなに叩き込まれた「三単現のS」は無視。助動詞と本動詞、はては「DO」と「Does」の違いも「?」

「時制の一致」などはもはや理解不可能のようだった。

「日本人は文法ばっかりを重視するからちっとも会話ができない。問題だ。」とずっと思っていたけれど、この時ばかりは「文法をきっちり教えてくれてありがとう!!」と思った。会話が通じたらいいってもんでもないんだな、と痛感。

 中学で教わる文法は必須だ。でも、関係代名詞はざっくりでいいよな、とか、何気に現在完了形は使い勝手がいいな、とかは基礎があるからこそ感じるのだ。

そんなわけで、グラマーの授業だけはひとつ上のクラスに入ることができた。

ホームワークをいつも完璧にするのは日本人。いつも写させてという韓国人。途中まではできてます!と胸をはる台湾人。やってません!と言い切るオマーン人。わかりませんでした!と胸をはるイスラエル人。

これはお国柄なのか本人の性格なのか・・・

私は堂々とモノが言えないから、完璧に調べて、やり遂げるしかないんだ。

悲しき勤勉日本人!

まだまだ、面白かった出来事が沢山あるので、また書きます。記録に残しておきたいので。

コメント

  1. ジャムパンヌ より:

    海外へ行きたい気持ちが極端に少なかった私ですが、
    コロナ渦でこんなにも長く制限されると、ふと遠くへ行ってみたくなります。
    そして、今回のブログを拝見して、なんだか私も英会話がやってみたくなりました。
    オンライン英会話レッスンを受けようかと、思い始めている自分にびっくりしています(^_^;)

    • cocoanpan cocoanpan より:

      私はこの短期留学で気が済んだというか、長年の英語モヤモヤが無くなった気がします。
      でも、また機会があれば、短期でどっか行きたいな~と思っています。
      退職後かな。
      もう、会話力より「健康であること」が条件だから、毎日運動しなきゃと思っています・・・

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