子どものアトリエ・アートランドにて

色彩心理のこと

色彩学校の青山本部アトリエでスタッフ募集があったので、思い切って応募して、先週、初めて研修をさせてもらった。

前からすごく興味はあったのだけれど、子ども相手というところで、二の足を踏んでいた。私は大人にむけたアートセラピーを考えているから。

でも、どんなことでもいいから、関わってみたくて、思い切って応募してみた。可能なら、月一東京に通うことになる🚄(もちろん自費で)。

研修スタッフとして入ったのは、ひとクラス3人だという小学生のクラス。欠席があって一人クラスとなった。

3年生くらいの男の子が、ママと一緒に張り切ってやってきた。もう長く通っているらしかった。

さっそく、前回の続きの、階段の手すりの傾斜を利用したビー玉スライダーに取り掛かった。

溝をつくって、ビー玉を回遊させて、最後は紙コップに落とす、ピタゴラスイッチのようなものをイメージしているらしかった。

1人で黙々と作業をする。何度もビー玉を転がしてみるが、溝をはみ出して落ちてしまう。そこで、スピードを抑えるべく、小さな木のチップを溝のいたるところにテープで貼り付け、摩擦を大きくして、ビー玉のスピードと落とす作戦に出た。この発想はすごい!

でも、なかなかうまくいかない。

見かねたスタッフが、「溝の壁を画用紙でもっと高くしたら?」と言うが、そんな気分でもなさそうで、ひたすら、木のチップを溝の内部や外部に貼り付ける。

ビー玉は飛び出して落ちる・・・を繰り返す。

私もたまらず口を出す。

「ねえ、プールのウォータースライダーやったことある?

あれって、スピードが一番でるとこの壁高くない?」

ようやくピンと響いたようで、ビー玉飛び出し箇所に画用紙の壁を作り出した。

そこからまた何度か転がして、飛び出す箇所を壁で補強。

傾斜の途中から転がすと、ゴールまでたどり着くのだけれど、スタート時点からの傾斜は急すぎて、うまくいかない。

「ビー玉じゃなかったらできるんじゃない?」とスタッフ。

そこで色々なもので試してみる。でもやっぱりビー玉だな、とまた試す。

あと少しだ。

今回は時間切れだったけど、彼は作品を満足気に眺めて、写真を撮ってもらって、次回また挑戦するらしい。

充実感いっぱいの顔で帰っていった。

賢い子だな。伸びるな。将来が楽しみだな。と単純に思った。

スタッフは、材料の提供を提案はするが、基本何も口出しはしないし、教えない。やり方に提案めいたものはするが、聞かれたら答えるスタンス。

アトリエでの子どもたちの様子を観察して、今日のその子の感性や集中していた作業や選んだ色などをカルテに書いて、お迎えにきた保護者にお伝えする。

ここがスタッフの腕の見せ所なのだ。

アトリエでの禁止事項は、危険な行為とお友達の邪魔をすること。

それ以外は、壁や手すりをテープでベタベタにしようが、落書きしようが、画材や段ボールや材料を何に使っても、どんな使い方をしてもOK。とにかく豊富な材料がたくさんある。

本当に子ども達にとって、ワクワクするスペース。そこで何もしないのもアリなのだそうだ。

こんなところに連れてきてもらえる子どもは幸せだな、とつくづく思った。

南青山という場所柄か、ママたちはセレブ感が漂う人達だった・・・

次回は7月に。また、違うクラスで、どんな子ども達に会えるか楽しみだ。

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